ドラフトの手引き(第3回)

前回からかなり間隔があいてしまいましたが、この前のヒゲ杯でこんなヘッポコドラフト講座を一応参考にしてくださる方がいらっしゃることが判明しましたので、またまたこのネタを続けてゆきたいと思います。

さて、今回は前回の予告どおり強力な生物の見分け方についてです。ドラフトをはじめとする限定戦では、カードプールが極めて限られており、構築戦のようにコンボデッキや、少数の強力生物をフィニッシャーとするコントロールデッキを構築することは極めて困難であり、ほとんどのデッキが少なからず生物によるビートダウンを志向することになります。つまり、限定戦では「生物の強力なデッキ＝強いデッキ」といっても過言でないと言うことです。

しかし、繰り返しますが限定戦においてカードプールは限られており、構築戦で活躍するような強力な生物のみでデッキを構築することはまず不可能です。では、どのような生物が限定戦環境下で主戦力となりうるのか、これは非常に難しい問いであり、特に最近の基本セットを除くエキスパンションに含まれる生物は、ほとんどが何らかの特殊能力を持っているため、これを見分けるためには、環境を理解することと、そのために一定のその環境下での経験が必須となっています。とはいっても、始めから全て経験に任せて何の知識もなしにピックを始めたのでは、強いデッキをくめる見込みはほとんどありませんし、これまでの自分の経験(あまりあてにできるものではありませんが・・・)からすると、限定戦で活躍することが出来る生物の最低サイズ基準みたいなものが存在しているように思われます。そこでここからは、はじめての環境下でのピックの指針としてその基準を紹介して行きたいと思います。

っと、ここで言い忘れていましたが、ここで基準を紹介する生物は攻撃や防御に参加する一般的な生物についてです。生物の中にはこのような戦闘に参加することを念頭においたものの他に、様々な(主に起動型)能力をいかして戦闘を手助けしたり、こちらの優位に働きかける生物(一般に「システム生物」とか呼ばれています)も存在していますが、これらはサイズよりも能力をいかして戦いますから、この基準には当てはまらなくとも強力な場合が多々あります(システム生物の基準はまた後日)。

では、マナ域ごとに簡単なサイズの基準を並べていくと
・1マナ
このマナ域は限定戦の鬼門。あまり優秀な生物がいないことがほとんど。1/1生物のなかで特に優秀な能力を持つものが候補となります。(他「時のらせん」「次元の混乱」の待機能力などが強力)
・2マナ
2マナ2/2いわゆる「クマ」が基本。地上はパワーが2ある事が重要。回避能力(飛行)があればパワー1でもよし。
・3マナ
地上であれば3/2、2/3くらいのサイズが欲しい。このマナ域でパワー2以上の回避能力を持った生物は比較的優秀。
・4マナ
地上は3/3が主力となり2/4や4/2クラスが中心(ちなみに4/2は弱いことが多いが2/4は結構強い事がある。なぜなら4/2だと大概2マナ域の生物と相打ちだが2/4はパワー3までがっちりとめる)。回避能力を持つものは大体2/2が基本サイズになるがパワー3以上の回避能力生物もいる。
・5マナ
地上は4/4が主力。回避能力つきは3/3が主力となる。
・6マナ
地上は5/5が主力。回避つきは4/4あれば極めて優秀。
・7マナ〜
これ以上のマナ域はかなり強力な生物でないとなかなかデッキに入らない。
っとこんな感じになります。この基準は特殊能力や色事の違いをほとんど無視したものですので、優秀な特殊能力を持つものや、色事の修正を加える必要があります。例えば緑は大型の地上生物に恵まれ、青は飛行生物に恵まれるといった傾向です。これらのカンみたいなものは、何度かプレイしてゆけば結構簡単につかめてくると思いますから、実際の対戦などで研究してみてください。

長くなりましたが今回はここまで、次回はシステム生物について検討したいと思います。